ネズミじゃなくてモグラなのね

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映画って観てるときから面白い!最高!っていうのと、
観終わったあとに、そうだったのか!最高!っていうのと、観終わったときはなんかよく分かんないや、うん。ってなって時間が経つとアレ?もしかして面白いんじゃね?いや、面白いよ。凄い!とジワジワよさが分かるものがありますよね。
まぁ、あるってことで続けます。
そんな映画が裏切りのサーカスです。

面白いんですが、最初見たときはイマイチピンとこない。評判はいいけどあんまりだなっていうのが最初の印象でした。

まずなにが問題かっていうと難しい!
これに尽きます。
登場人物の見分けがつかない。時系列がわからない。

あと、あんまり説明しない。これはある意味いいことなのですが、分かりやすい作品に慣れている人間にとっては非常に厳しい。

基本的なストーリーはイギリスの諜報機関の中に潜んでいるモグラ(スパイ)を見つけだすこと、しかも、モグラは組織の幹部の一人である。というもの。これだけ見ればシンプルですが時系列をシャッフルしたり、死んだと思った人間が急に出てきたり、意味ありげだけど特に説明はしないシーンなどがあったりで、原作を読んでいる人、あるいは「何回か観たり設定を知っているでしょ、みんな」というのを前提で映画が進んでいくので観てるときは???というのが浮かびつつなんだかよくわかんないけど面白いのか…な?という気持ちで観ることになります。

僕も一回目は面白いは面白いのかもしれないけどなんだか分かんないやコレ。っと思ってたのですが解説をみたり設定をみて、あ、アレはそういうことだったのね。うわぁ、めちゃめちゃ丁寧に作られてるじゃんと思い二回目見たらもうすごい好きですね。繰り返しみることを前提に作られてるんじゃないかと思うぐらい。
映像がめちゃくちゃかっこいいんです。ワンカットごとにこだわりを感じるというか

役者陣ももちろんみんな上手いし、映画全体の雰囲気がシックでかっこいい。会議室の感じとか凄いすき。
あと、イギリスってやっぱかっこいいねって思っちゃう。

ただ、基本的にずっと重苦しいので見るときにはちょっと気合を入れてみないと頭に入ってこないです。そりゃそうか一回観てよくわかんない映画なんだからそうなるか。

007のようなカーチェイスやスパイグッズは登場しません。
ミッションインポッシブルのようなド派手なアクションもありません。
そこにあるのはただただ地味な活動を淡々とこなすスパイの姿です。

そして、スパイでありつつも一人の人間として人を愛し、そして悩むものだと。

そういう要素もあるからこそ印象的な映画なんですね。

エンディングとかもめちゃめちゃ好きです。それこそエンディングだけ何回も観ちゃうぐらいに。

 

 

www.youtube.comこちらの動画をみたらより詳しく解説などされてます。

ってか原作もっとわかりにくいのかよって思いましたけどね。そう考えると映画版はすごくよくできてる。

 

余談ですがゲイリー・オールドマンの僕のイメージはレオンの悪徳刑事やフィフス・エレメントの変な髪のヤツのイメージが強かったんですが(ってどっちもリュック・ベッソンか)今ではすっかり渋いオヤジが板についていますね。

 

 

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