鳥ってけっこう目が怖い
篠田節子の「神鳥」読みました。
篠田節子は仮想儀礼という作品で知ったんですが(ちなみに仮想儀礼はまだ読んでないです)この神鳥は…ブックオフで100円だったから買ったとかだったかな?
最初の方は夭折した画家の足跡を辿る、歴史探訪的な話だったのに気づいたらヒッチコックばりに「鳥」な話でした。読んでて、アレ?こういう話だったの?って感じになりました。後半からテイストが一気に変わるんですよ。
架空の人物を、実際の歴史などにあてはめてこういう人がいたんだと思わせる手法ってのはなんていうんですかね。フォレスト・ガンプとかまさにそういう作品だけど。
この作品を書くきっかけって多分、トキってよく見ると怖くね?っていうのがそもそもの発想だと思います。というか鳥って怖くね?っていうことかもしれない。
恐竜の進化した形が鳥だとかいう話もありますしね。
珍しいと思ったのがメインのキャラクター設定です。
美少年、美少女を専門に描いているがこのままでいいのか疑問に思い始めたイラストレーターちょいオタクな見た目。32歳。処女
売れっ子バイオレンス作家。ハゲ、小太り、髭面、
とてもじゃないが、絵にならない。
この組み合わせでやろうとしたのが謎。
映像化するにはこの辺がっつり変えるかもしれない。
でもまぁ、ホラーにしたかったのでヒーローはいらないってことでこういうキャラなのかもしれない。
個人的には地味だけど歴史探訪的に一人の芸術家の足跡を辿っていたところが好きだったので後半からの強引な展開はちょっと…ですがアレがなかったら地味すぎたかもしれないからしょうがないのかな